韓国の文政権が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の完全なる破棄を決定しようとしています。
米国と日本も協力し、GSOMIA破棄の撤回要請を韓国へ促しています、
河野太郎防衛相は17日、訪問先のバンコクでエスパー米国防長官や韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相と約70分間会談した。23日午前0時に失効期限を迎える日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を巡り協議した。エスパー氏は「日米韓の防衛協力は北朝鮮と中国の脅威に向き合うために必要だ」と指摘し、協定の継続を迫った。【日経新聞 2019.11.17】
しかしながら文政権の言い分は変わらず、今回のGSOMIA破棄は「日本の輸出規制による対抗措置」とのこと、
つまり、GSOMIA破棄の撤回には、日本側による韓国の輸出規制の解除が条件のようです。
ただ日本側としては、韓国が日本からの輸出物資を他国へ「横流し」している事実が改善されない限り、
日本の安全保障と輸出管理における世界への信頼継続のためにも、韓国のホワイト国への復帰は容認できない立場になります。

韓国のGSOMIA破棄の理由はハッキリしており、それぞれ国内と国外に二つの理由があります。
米国に関しましても、在韓米軍の安全保障があるので現時点での韓国のGSOMIA破棄に懸念を表しているのであり、本当のところはこちらのトランプ大統領の記事でも書いたように、
在韓米軍の撤退こそがトランプ政権の公約ですので、ここまで来ると文政権による韓国のGSOMIA破棄の決定は、さすがに想定内なのではないかと思われます。
ですから、韓国のGSOMIA破棄により、在韓米軍は撤退となり、米韓同盟は終了に向かうと思われます。
こちらの記事では、GSOMIA破棄から米軍撤退の流れから、韓国と米国の「思惑」を分析してみよう思いますので、お付き合いください。
目次
韓国「GSOMIA破棄」から米韓同盟終了へ
韓国のGSOMIA破棄の理由として、国内と国外の以下の二つの理由がございます。
・国内・・・GSOMIA破棄の韓国国民の反応
・国外・・・北朝鮮の金正恩の意向
GSOMIA破棄の韓国国民の反応
韓国国内の「GSOMIA破棄」への支持率は50%を越えています。
文政権を支える韓国内の左派団体は、日本に対して異常な厳しさを持っており、日本とのGSOMIA破棄は、団体の最大目的ですので、文政権が破棄の撤回などが出来る状態ではないということです。

韓国左派政権の決定権は金正恩
国外の理由は、北朝鮮の存在です。
左派思想の文政権は、北朝鮮の主導による高麗連邦構想型での南北統一を目指しており、
文政権の中枢の高官などは、北朝鮮の金家の主体思想(チュチェ思想)を信仰し崇拝していますので、韓国の最重要的な物事の決定権は文在寅ではなく、金正恩にあるのを理解して行動しています。
つまり、日本とのGSOMIA破棄の強い意向は金正恩によるものなのです。

南北統一がなされて、統一朝鮮国が誕生すれば、在韓米軍は必要ありません。
米韓同盟なども終了です・・・なぜなら?
統一朝鮮により、大韓民国という国が世界から消滅するからです。
韓国GSOMIA破棄のトランプ&米国(アメリカ)の反応
韓国のGSOMIA破棄に対する米国の反応は様々ですが、GSOMIA破棄が完全決定となると、米国の各高官からは「失望」のオンパレードとなるでしょうね。
米国としては、北朝鮮の非核化が進まない時点での韓国による北朝鮮への擦り寄りに警戒感を持っています、
即ちそれは在韓米軍の安全保障に直結するからです。
ただ、北朝鮮の金正恩と直接やり取りを行っているトランプ大統領は少し考えが違うようです。
トランプ大統領による朝鮮半島情勢の見方
トランプ大統領はここまで、韓国のGSOMIA破棄に関しての言及は行っておりません。
過去に「韓国で何が起きるか見守ろう」と言っただけで、その通りに見守ってきました。
おそらくですが、トランプ大統領は金正恩と連携を取っているのかもしれません、
金正恩から文在寅にGSOMIA破棄の意向を伝え韓国が実行、そこからの米韓同盟の終了日の決定、さらには2020年の秋までの在韓米軍の撤退となれば、
トランプ大統領にとって大きな選挙公約の達成となり、大統領再選に有利となります。
あとここに来て、トランプ大統領が北朝鮮の核保有を認める可能性も出てきました。
北朝鮮は核保有国として世界に認められることがが最大の目標です。
トランプ大統領にとっての脅威の存在は、朝鮮半島ではなく中国です。
お互いの利害を一致させる動きがあるかも・・・例えば、
北朝鮮が韓国との統一朝鮮を成し遂げたときに、中国側に付かず米国側に付くことを条件に核保有国として認める、などの密約があってもおかしくないわけで・・・、
金家が中国共産党を絶対に信じないことも信憑性があります。
米国が統一朝鮮の核を中国への抑止力として利用する

在韓米軍撤退と共に韓国を焦土化する
因みに先ほどのトランプ大統領が、北朝鮮の核保有を認める件ですが、韓国が統一に動けない場合はなくなるかもしれません。

韓国は単体だと中国に付きますから、米国は経済制裁などを仕掛けて「韓国を焦土化してから」在韓米軍撤退となるでしょう。
韓国で何が起きるか見守ろう
「韓国で何が起きるか見守ろう」のトランプ発言から、政治的にも経済的にも文政権は窮地に陥っています。
本当は統一朝鮮どころではないようです、
それでも北の意向と左派思想からGSOMIA破棄を貫く文政権。
GSOMIAが破棄となれば、否が応でも米韓同盟終了の話も出てきます、そして在韓米軍も撤退となる。

統一朝鮮になってもならなくても、このまま米国は朝鮮半島からは完全に手を引くことになるでしょう。
2020年、東アジアの情勢はまた大きく変わります・・・日本はどうするのかな?