右派も左派も驚いたのが、今回の菅義偉総理による、反安倍の急先鋒だった柿崎明二元共同通信論説副委員長の首相補佐官の任命人事です。
マスコミ出身者が、国会議員を経験せずに首相補佐官の座に就いたのも初めてのケースですから、官邸内でもいろいろと物議を醸しているようですね。

でわ、同郷のよしみでの任命かというと、もちろんそうではございません。
柿崎氏の首相補佐任命理由について、加藤勝信官房長官は以下のように答えています。
【共同通信・柿崎明二が総理補佐官に任命】朝日新聞「柿崎氏はテレビに多数出演し安倍政権に批判的な論評だった」
加藤勝信官房長官「担務は政策評価検証担当。柿崎氏においては政府、政策全般について、評価・検証・改善すべき点について総理に進言を行って頂く」 pic.twitter.com/rI3kB26mIZ— Mi2 (@mi2_yes) September 29, 2020
表向きの理由はこれで良いとして、本来の理由は「総理への進言」では留まらないことでしょう。
菅義偉総理の柿崎明二を首相補佐官に任命した強かな戦略とは?少し探ってみましょう・・・。
目次
柿崎明二をマスコミ対応以外で首相補佐官に任命した理由
マスコミ出身者である柿崎氏が、マスコミ対応以外で首相補佐官に選ばれた理由として考えられるのは、
安倍政権の「負のイメージ」の再検証阻止だと思われます。
「負のイメージ」とは?
モリカケ問題や桜を見る会です。
安倍政権の流れを引き継いだ菅政権に対して、
今後も野党や反安倍メディアは、安倍政権の負のイメージを引き合いに出して菅政権の動きを封じることになると思います。
菅総理はその負のイメージ払拭への戦略として、
かつての反安倍政権急先鋒でもあり、安倍政権の汚点検証を生業とした柿崎氏を首相補佐官に就かせることにより、
野党とメディアに効果的な先手を打てることができるとの考えなのではないでしょうか?

まさに、毒を以て毒を制す(どくをもってどくをせいす)ですね。
菅政権と安倍政権の違いを示す
菅総理は安倍政権との違いをハッキリしたいのだと思います・・・、
安倍政権後期は負のイメージのおかげで身動きが取れず、官房長官として批判対応に明け暮れて歯痒い思いをしましたからね、
野党の不甲斐なさから、現在も危機感が欠如している親安倍派だけでの閣僚人事では、問題解決にならないことを菅総理は熟知しているのだろうと思います。

「菅政権は政策でとことん勝負する」を実行するため、前政権の負を徹底的に削除する。
反安倍政権論者の柿崎氏に、ある意味での過去の責任を取らせるという形にすることで、安倍政権の負のイメージを終わらせる・・・。
これが柿崎首相補佐官に課された最初の大きな仕事になるでしょう。
柿崎首相補佐官は裏官房長官
結論的には、加藤勝信官房長官が正式な表の官房長官なら、柿崎首相補佐官は裏官房長官といったところでしょう。

柿崎首相補佐菅には、菅総理への忠誠心を行動で示してもらいたいです・・期待しています。
柿崎明二の評判と橋下徹との関係
柿崎明二氏の評判としては、
もともと、マストに忠実に理論的に話すのが得意であり、コミュニケーション能力には長けた方ではあります。
しかしながら、これまでは毎日新聞社や共同通信といった、左派系メディアで政権批判を行ってきたことから、攻める理論構成で話すことはには慣れていますが、
守る理論構成については未知数です。
柿崎明二は橋下徹が苦手?古市憲寿は得意?
個人的な見方としては、同じくロジックを用いて論説するにしても、過去に政治経験のある橋下徹氏に対しては苦手意識があったのでないでしょうか?

柿崎明二と左翼勢力
今回の柿崎明二氏の首相補佐官人事に対して、迅速に反応されたのが左派メディアのリテラです。
本サイトの報道どおり『ひるおび』でおなじみ柿崎明二氏が首相補佐官に決定→菅首相が『ひるおび』で安倍政権批判をしていた柿崎明二・共同通信論説委員を首相補佐官に! リベラルも取り込むメディア工作 https://t.co/GwTTDD7Nfu
— litera (@litera_web) September 29, 2020
柿崎明二は裏切者!
このように、左派勢力としては「柿崎明二は裏切者」になります。
ですから、気を付けてほしいのはスキャンダル対応ですね。

もしスキャンダル対応に不備があり、柿崎首相補佐官の辞任となれば、菅総理の任命責任が問われる事態になりますからね。
左派勢力に裏切者として狙わる立場の者を抱えたということは、
菅政権は爆発しやすい爆弾を抱えたことになるでしょう。
菅義偉総理による柿崎明二首相補佐官任命の強かな人事が吉と出るか凶と出るか?
個人的に期待はしてますが、一般国民としてまずは静観したいと思います。